マルチモーダル生物活性データの情報統合

鎌田 真由美

研究代表者
所属:京都大学医学研究科 准教授

研究概要

データサイエンスや人工知能の適用において、入力となるデータ準備はその起点であり、 情報活用の成功を左右する。A01班により産み出される天然物および標的タンパク質に関する種々の計測データは多様であるため、データの標準化抜きに情報活用することはできない。 また、これらマルチモーダルなデータが持つ多次元性や多階層性を表現するためには、柔軟なデータモデルが必要となる。この独自の生物活性データを既存の大規模データベース情報と統合し、B01班の研究者が独自に開発するNP-VAE(B01-006)やQEPPI(B01-008)などの様々なアルゴリズムに適用可能なAI readyな共有データ基盤を構築することで、従来のケミカルバイオロジーでは実現困難であった個別の活性情報の利用を初めて可能にし、化合物潜在空間の飛躍的拡張に繋げることが可能となる。本計画研究班では、マルチモーダルな生物活性データに対し、公共データベースとの統合およびモーダル間連携のための新たなデータモデルを策定し、サイバー生物活性分子デザインラボの中核を担うことで、本学術変革領域の発展に資することを目指す。

研究成果

  1. Shimizu, S.; Kondo, J.; Onuma, K.; Coppo, R.; Ota, K.; Kamada, M.; Harada, Y.; Tanaka, Y.; Nakazawa, M. A.; Tamada, Y.; Okuno, Y.; Kawada, K.; Obama, K.; Coffey, R. J.; Fujiwara, Y.; Inoue, M., Cancer Sci., doi: 10.1111/cas.15882.
  2. Coppo, R.; Kondo, J.; Iida, K.; Okada, M.; Onuma, K.; Tanaka, Y.; Kamada, M.; Ohue, M.; Kawada, K.; Obama, K.; Inoue, M. iScience, 2023, 26(2) 105962-105962 
  3. Yamada, A.; Yamamoto, Y.; Minamiguchi, S.; Kamada, M.; Sunami, T.; Ohashi, S.; Seno, H.; Kawada, K.; Muto, M. Hum. Pathol. 2022, 130, 1-9.
  4. Matsuo, H.; Kamada, M.; Imamura, A.; Shimizu, M.; Inagaki, M.; Tsuji, Y.; Hashimoto, M.; Tanaka, M.; Ito, H.; Fujii, Y. Sci. Rep. 2022, 12(1) 7224-7224.
  5. Kamada, M.; Takagi, A.; Kojima, R.; Tanaka, Y.; Nakatsui, M.; Tanabe, N.; Hirata, M.; Yoshida, T.; Okuno Y. bioRxiv, 2021, 10.1101/2021.07.15.452566